緊急配送が多い会社に共通する業務フロー― なぜその会社は「いつも急ぎ」になってしまうのか ―

「また緊急配送になった」
「今月もスポット便が多い」
こうした声が頻繁に出る会社には、ある共通点があります。
それは、個々のトラブルや現場判断ではなく、業務フローそのものが“緊急配送を生みやすい形”になっているという点です。
多くの場合、緊急配送が増える理由は
・ドライバー不足
・繁忙期
・天候
といった外部要因だと考えられがちです。
しかし実際には、
緊急配送が「頻発する会社」と「ほとんど出ない会社」では、
日常業務の流れに明確な違いがあります。
この記事では、
緊急配送が多くなりがちな会社に共通する業務フローを整理し、
どこで判断が遅れ、どこでズレが生じているのかを解説します。
在庫・納期管理が現場任せになっている
緊急配送が多い会社で最も多い特徴が、
在庫や納期の管理が特定の現場担当者に依存していることです。
・在庫状況は担当者の頭の中
・減ってきたら「そろそろ発注」
・ギリギリまで様子を見る
この状態では、欠品や納期遅延が起きた瞬間に、
一気に「今日中に何とかしてほしい」という依頼になります。
仕組みとして管理されていないため、
問題が表面化するタイミングが遅れ、
結果として緊急配送に頼らざるを得なくなります。
通常便が前提で、代替ルートが考えられていない
多くの会社では、
配送=通常便
という前提で業務フローが組まれています。
・定期便
・チャーター便
・翌日配送
これらが使える前提で計画されているため、
通常便が一度でも崩れると、次の手がありません。
・車両が取れない
・集荷に間に合わない
・締切を過ぎた
こうした時点で初めて、
「緊急で何とかならないか」という話になります。
代替ルートを想定していないフローは、
結果的に緊急配送を増やします。
判断の起点が「トラブル発生後」になっている
緊急配送が多い会社ほど、
判断のタイミングが遅い傾向があります。
・納期が迫ってから気づく
・取引先から連絡が来て初めて動く
・現場で止まってから報告が上がる
この流れでは、
すでに時間的な余裕はほとんどありません。
本来であれば、
「間に合わない可能性が出た時点」で動き出す必要があります。
しかし業務フロー上、その段階ではアラートが出ないため、
判断が後手に回り、緊急配送が常態化します。
社内確認が多く、意思決定が遅い
緊急配送が多い会社では、
社内確認のプロセスが複雑になっていることがよくあります。
・現場 → 物流担当
・物流担当 → 上司
・上司 → 営業
・営業 → 取引先
この間、配送手配は一切進みません。
特に多いのが、「コスト確認で止まる」ケースです。
緊急配送は通常より費用がかかるため、
誰もが慎重になります。
しかし、確認に時間をかけすぎると、
結果的にさらに高いコストがかかる事態になります。

情報が後出しになりやすい
緊急配送が多い会社では、
配送依頼時の情報が整理されていないことも特徴です。
・荷物のサイズが確定していない
・重量が曖昧
・納品条件が後から変わる
そのため、配送会社側も判断に時間がかかり、
結果的に手配が遅れます。
情報がそろわない状態で依頼を出すフローは、
緊急配送をさらに難しくします。
▼ 緊急配送が増えていると感じたら
サポロジでは、
配送手配そのものだけでなく、
「なぜ緊急配送が増えているのか」という
業務フローの整理から相談を受けています。
問題が起きてからではなく、
起きやすい構造そのものを見直すことが重要です。
部署間の連携が弱い
緊急配送が多い会社では、
部署ごとに情報が分断されているケースが目立ちます。
・営業は納期だけを約束
・現場は在庫状況だけを見る
・物流は車両のことしか分からない
この状態では、誰も全体を把握できません。
結果として、
問題が表面化した時にはすでに選択肢が緊急配送しか残っていない、
という状況になります。
「緊急配送=例外」という扱いができていない
本来、緊急配送は例外対応です。
しかし、緊急配送が多い会社では、
それが通常業務の延長になっています。
・緊急でも何とかなる
・毎回どうにかなっている
・とりあえず頼めば動く
この感覚が、
フロー改善を後回しにします。
結果として、
緊急配送が減らないどころか、
年々増えていくケースも少なくありません。
緊急配送を減らしている会社の業務フロー
一方で、
緊急配送を最小限に抑えている会社には共通点があります。
・通常便が崩れた時点で切り替える判断基準がある
・在庫と納期の見える化ができている
・判断権限が明確
・相談先が事前に決まっている
これらは特別な仕組みではありません。
日常業務の中に組み込まれているかどうかの違いです。

▼ 業務フローを見直したい企業様へ
サポロジでは、
「緊急配送をどう減らすか」という視点で、
企業の物流体制を一緒に整理しています。
緊急便が多い=悪ではありませんが、
多すぎる場合は必ず原因があります。
緊急配送が多いのは「仕方ない」ではない
緊急配送が多い会社ほど、
「うちは特殊だから仕方ない」と考えがちです。
しかし実際には、業種が違っても、
フロー改善で緊急配送が減った例は数多くあります。
重要なのは、
・どこで判断が遅れているか
・どこで情報が止まっているか
・どこで切り替えができていないか
これを整理することです。
まとめ:緊急配送は業務フローの結果
緊急配送が多い会社に共通するのは、
誰か一人のミスではありません。
・業務フロー
・判断基準
・情報共有
・連携体制
これらが積み重なった結果として、
「急ぎ案件」が量産されています。
緊急配送を減らす第一歩は、
配送会社を変えることではなく、
社内の流れを見直すことです。
▼ 緊急配送が多い状態を変えたい方へ
サポロジは、
緊急配送に対応するだけでなく、
その発生頻度を下げるための相談にも対応しています。
「最近、緊急便が多い気がする」
そう感じた段階での相談が、最も効果的です。

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